2012年7月19日 林 季一郎

英国人ヒッピーがデリカに乗る

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9:00に車をスタートさせ、11:00頃にはギリシャとの国境に着いた。でもすぐには行かない。しばらく道路脇にあったレストランで休憩だ。というのも、合流される方との連絡や、グローバルデータさんとのやりとり等たまった作業を片付けて、すっきりした状態でヨーロッパに入りたい。安いスープを無料のパンでちびちび食べながら、作業を終えた。よし、いこう。ヨーロッパだ。

とは言っても、国境なんてものの10分で通過し、あまりにもあっけなくギリシャに入った。周りの景色も変わるわけでもない、本当に国が変わったのか、とにかく何の感慨深さもない。二人とも疲れてて会話もなく、俺は淡々と車を走らせる。

ちょうど、ギリシャに入り国境エリアを抜けようとした時だ、前方に大きなリュックを背負った男が道路脇から手を突き出している。バックパッカーのヒッチハイクだろう。特に何も考えず、デリカを止めた。それに気づいた彼が小走りで近づいてきて「ハーイ!ジャパニーズ?アリガトー!」欧米人特有のハイテンションだ、疲れてる俺にはちょっとキツいが、止まってしまったからしょうがない。「僕はテッサロニキってとこに行くんだ!乗せてってくれるかい?」「オーオー、そこね!俺らも行くから乗りなよ!」とは勢いで答えたものの。ん、テサロニキ?どこだよそれ…

とにかくだ、隆が後部に移り、彼を助手席に乗せ出発だ。とりあえずテッサロニキは俺らが行く途中にあるらしい。それにしても彼、イスラエルからヒッチハイクで祖国イギリスまで帰るらしいのだが、「ヒッチハイクが危ないって?いやいや全然大丈夫だよーそれにお金がなくてイギリスに帰るんだからヒッチするしかないだろー」いやいや何故そうなる…(笑)

三時間ほど後、無事彼を街に送り届け、海岸沿いに車を止め飯でも食う。そして寝ようと思い、車に戻るとさっきまで静かだった場所がいつのまにか大勢の人でごった返しているではないか。まさかのクラブ街のど真ん中だったのだ。今更車を動かすのも面倒なので、しょうがなく寝るもののあまりにも外がうるさい。いつ寝れることやら

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