2012年6月16日 林 季一郎

俺らはいつでも帰れる

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しぶりに9時頃まで寝る。起きるとファルフが横にいる。どうやら俺らに付き合うために大学を休んでくれたらしい。そのまま朝飯を買いに近くのスーパーへ。部屋に戻り、もう一人の友達も一緒に4人でパンと手作りヨーグルトで朝飯。ちなみにこの友達がすごくて、なんでもウズベキスタンの歴史オリンピックで三位に入る程の知識をもってるとか。ちなみに日本史にも詳しく、一番好きなのは明治時代だそうだ。何でも、近代日本の基礎を創った時代だからいいのだという。おお、さすがだ。

昼前に寮をでる。ファルフを途中でおろし、俺らはOVIRへ向う。これでもう4回目くらいだろうか。受付のおっさんもこっちの顔を見るなりなぜか吹き出すも、話しかける前から係りの人を呼んでくれた様子だ。そんでまた昨日のお姉さんが出てきてお互い苦笑い。毎度すみませんね。空港のOVIRへ行くようにと言われすぐにむかう。車で15分くらいか、空港についた。嬉しいことに、ビザの延長はできるそうだ。これでようやく、ウズベキスタン、カザフスタン、アゼルバイジャンと抜けるルートの目処がついたわけだ。

肩の荷もおり、久しぶりに気分も上向きだ。人影もまばらな出発ロビーを出口へ向かって歩いている。少しいった所に、出発便スケジュールが表示された電光掲示板が見える。思わず日本行の便を探してしまった。あいにく日本行はなかったが、これまで通ってきたロシアやカザフスタンの街の名前がいくつもあった。

俺らが二ヶ月もかけて通ってきた所を、飛行機なら数時間でついてしまう。何ともあっけないものだ。 考えてみれば、俺らは帰ろうと思えばいつだって帰れる。失敗したって、あそこのゲートをくぐれば、すぐ日本だ。だから、俺らがやってるのは冒険何かじゃない。そもそも、今の世界に本当の意味での冒険なんてもうないんじゃないか。南極だって、エベレストだって、最新の装備さえあれば誰でもいけるっていうじゃないか。だから、俺らは、その装備を一つ一つ取り外していく。そうして自分で自分に制限をかけ、負荷をかける事によってはじめて、冒険ができるのかもしれない。

帰るという選択肢なんて今まで考えた事が無かっただけに、実際に空港に来ると、日本に帰ったらどうなるんだろうかと嫌でも考えてしまう。そんな思いを吹っ切るように出発ゲートに背を向け、再び出口へ向う。さあ、旅に戻ろう。

レストランとウズベクホテルでたまったパソコン作業をすませ、バザールに行き、一回着ただけであちこち破れ始めたTシャツの替えを買い、再びファハルディンの家に泊めてもらう。夕食にはラグマン(トマト味のラーメンみたいなもの)がでた。明日お返しに日本の日清のカップ麺でもあげようかな。おやすみ

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