頭は痛いが熱は下がりだいぶよくなった。絶景で有名なアルタイの景色を見ることができなかった後悔を噛み締めてリンゴをかじる。再び運転できるまでには回復したがやはり四時間ほどで気持ちが悪くなる。思えば二日間ぶっ通しできいちが運転してきたことになる。日本では長期運転による自動車事故が話題になっていると聞くが、おそらくその何倍も運転していただろう。情けなさと申し訳ない気持ちが押し寄せる。借りは返さねば。
気づけばロシアとカザフスタンとの国境にいた。いよいよロシアを離れ第二の大国に足を踏み入れる。ロシア側の出国手続きはなんなくクリアし次はカザフの入国へ。カザフの役人(?)は日本人に興味津々で車内を隅々までチェックし、これは日本製か中国製かと質問の嵐。完全に仕事そっちのけで和気あいあいとした雰囲気の中、見事カザフ入りを達成した。
それから約100キロほど進みSemeyという街に入る。国をまたいだとは言え変わったのはルーブルからテンゲという通貨ぐらいで言葉も街の雰囲気も変わりはない。今日は久しぶりにそこそこのホテルに宿泊し身を清める。といっても一人1500円ぐらいだ。本日二つめのりんごを食べてそろそろ寝よう。