2012年4月16日 林 季一郎

ホバークラフトで中国へ

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朝起きてぼーとしてると、アレックスが仕事を抜け出してきてくれて、おまけに朝飯まで用意してくれた。キャラメルの入ったとんでもなく甘いシュークリームをコーヒーで流し込む。

さあ中国へ出発だ。

アレックスの車で銀行に中国元に両替に行くも機械故障で不可。別の銀行へ向おうと車に乗り込むと今度は車のエンジンがかからない。アレックス曰く、これがロシアクオリティーらしい。いやこれ日本車だぞ。。「ロシアクオリティー」とにかくこれがアレックスの口癖だ。

ロシアのサービス対応の悪さ、産業の遅れ、そして役人腐敗、全てにうんざりしているらしく、そうしたことを常々嘆き、俺らに申し訳なさそうに謝ってくる。個人的には、別に言うほど悪いとこじゃないと思うんだけどな。

そのまま中国へ渡るためのボートチケットを買い、出国手続きを済ませる。日本人は中国へはビザなしで入れるはずだが、窓口では拒否られても知らないぞと脅されて少し不安になる。

ホバークラフトで中国へ

中国へは凍った川をホバークラフトみたいので渡る。両国関係上、橋は作られてないらしい。

中国に無事入国。アレックスの言う通り、ロシアよりはるかに綺麗で整備された街中は少し意外だったが、言葉が通じないことにはかわらず、入国そうそううんざりだ。

これといってやる事もないので、ひたすら中華を食い続ける。ラーメン、焼きそば、チャーハン、麻婆豆腐、刀削麺、しまいにはケンタッキー、とはしごして大満足でロシアへ帰国。大金をはたいて何をしにきたのか甚だ疑問だがそんなもんだろう。

16:00頃ロシアに戻るとセルゲイと友達(アンドリュー)とセルゲイ父が迎えに来てくれた。そのままどっかに連れてってくれるらしい。正直、疲れきっていたのでそっとしておいて欲しい気持ちもあるが、まぁこれも縁だと迎えの車に乗り込む。

エンジンがかからない。「またか。」助手席をどかしてエンジンをいじり出した。俺らはしばしの休息。。。一向に直る兆しがない。こんな時も親父とアンドリューはビール片手だ。修復不可と諦め親父さんの友達が迎えに来てくれそのままセルゲイ家でシャワーを浴びさせてもらうことに。

シャワーから上がると、すでに隆は紅茶と肉やらチーズやらでたいそうな歓迎をされてる。俺もイスに腰かけるとすかさずウォッカが出てきた。

ん?なんだこれは。親父さん曰くロシアの風呂上りはウォッカのショットって決まってるらしい。まじかよ。それにしても、いきなり来たにも関わらず家族全員で凄いもてなしをしてくれている。ちょうどイースター直後らしく真っ青に色付けされた卵をご馳走になる(ちなみにギリシャ正教であるロシアのクリスマスが1/7なのには驚いた)。

途中、まじめな話になって北方領土についての率直にどう思うか聞かれた。

個人的なことを答え、反対に向こうの考えを聞いてみた。彼らには、「アラスカをアメリカに売り渡して以降、また領土が縮小してしまうのでは」という危機感が常にあるのだという。だから、北方領土が日本になることには相当神経質になってるようだ。

そう言った意味で、プーチン政権になって、汚職こそなくならないものの(アンドリュー曰く汚職はもはやロシアの歴史的な体質でそう簡単にはなくならないとか)、対外的に強く発言し、自国を守る意識の高いプーチンは、エリツィンよりは評価できるそうだ。もちろん今年の大統領選挙では他の候補が良くないので消去法でということもやはりあったようだが。

余談だが、メドベージェフはプーチンの傀儡に過ぎないという認識が一般的で、レーニンへの崇拝思想は高く、他方でスターリンは大量虐殺などをした事から意見は分かれるらしい。

話を戻す。仕事を済ませたアレックスが迎えに来てくれ、そのまま夕飯に連れて行ってくれるという。本当に至れり尽くせりで、どうしてここまでしてくれるのか不思議に思ってしまう程だ。

ロシアの軍隊に入ってるセルゲイは記念式典のパレードに出席しなければいけないらしく残念ながらここでお別れとなった。本当に適当ーなやつだったけどいい奴だった。

一度アレックスの家に寄ってからおしゃれなレストランに連れてってもらう。参加者は、俺らとアレックス、アンドリュー、それにセルゲイの親父さん。ついてそうそう親父さんがまたウォッカをがんがんに注いでくる。この時点ですでに10杯はこえている。とにかくこんな所で日本人に会える事は滅多にないらしく、相当嬉しいらしい。ま、俺らも楽しいからとにかく飲み続ける。初めてのまともなロシア料理、ボルシチやらポテト系のものなどたらふく食って、しかも全部の支払いもしてもらった。

飯後、なぜかロシアの熊を見に行こうとかいう話になる。本当かよと半信半疑で向かうとまじでいた。しかも普通の運送屋が飼ってるらしいから面白い。檻の中とはいえ目の前で見る迫力はすごい。その後もギリシア正教会の教会、地元の遊び場、中国側が一望できるマル秘スポットなど深夜まで色々と連れてってくれ、今日もまたアレックス家で泊めてもらった。本当にありがたい

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