2013年3月3日 林 季一郎

クリスの家へ行く

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明日ビザが発給されると思うと、久しぶりに気分がいい。

今日はタイヤとバッテリーを売りにマーケットへ出る。クリスも仕事をサボってまで付き合ってくれた。そして、ついでにクリスの実家にも寄ることになった。その道中、クリスがポツリと言った。

「あそこのビル、3ヶ月前に爆発されたんだよね~」

えっ、うそ…。確かによく見ると、この街には珍しい20階建てぐらいの近代的なビルの窓がほぼ吹き飛んでいる。いわゆる、イスラーム復興を唱えるボコハラムという集団の仕業らしい。それがたてこわされもせず放置されているんだ。彼にそんな危ない場所に住んでいて怖くないのかと聞くと、これが日常だから怖くないねという。そのなものだろうか。

さらにいくと、またクリスがつぶやいた。

「あの工事中の豪華なビルだけど、それは、悪事を働いた政治家用の監獄になるんだよ」

へ?政治家用の監獄?何それ。それにしても監獄にしてはやたら豪勢やしないか。聞いてみた

「そんなによく政治家は捕まるの?」

「まぁね。この国の政治家はみんな悪いことをしてるからね」

さも当然なように話すんだから、これもまたそういうもんなのだろう。

クリスの実家にてクリスの兄弟と

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