2013年3月1日 林 季一郎

もう祈ることしかできないから

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5:54、目が覚めた。外は暗く、まだ静か。
さすがにこの時間は空気もひんやりとしていて、気分がいい。

それに今日のアンゴラビザが発給されるかどうかで今後の全てがかかっていると思うと、自然と気持ちが高ぶってしまう。でも、もう今となっては俺らにできることは何もない。もうLOOKの運命の決定権は俺らの手中にない。もう祈るしかないんだ。

9:30の出発までに色々とやれることをやっておこうと思い、少し早いがテントの外に出た。暗がりの中、隣のハイエースから明かりが漏れていたので、覗いてみるとリカさんがもうパソコンで仕事をしていた。どうも蚊が多すぎて起きてしまったらしい。あぁ、さっきのパシンッ、パシッっていう音は蚊を叩いてる音だったのか。

そのまま歯でも磨こうと思っていると、目の前にそびえる金色のモスクから朝のお祈りの声がながれてきた。

「ア~~、ラ~~、イ~~~」

いつもの聞き慣れた音なのに、今朝はいつにもなく神妙な気持ちにさせられる。まだ起きていない街で、そこだけが明るく照らされてる。

こういう時は、何だか祈れば思いが届きそうになるから不思議だ。いや、この際、アラーの神でも、ヤハウェでもその呼び方はどうでもいい。その唯一神とやらに、すがりつきたい気持ちだ。

さぁ、今のうちにできることをやっておこう。気持ちの高ぶりそのままにいつものロビーへと向かった。そして、大使館へ行く時間になった。3人で車に乗り込んだ。期待と不安が交差する2人の心中はどうなのだろうか。とにかく、もうすぐ結果が分かるんだ。

 

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大使館についた。ここに来るのは何度目だろうか。そしてこれから何度くればいいのか…

もう受付なんて素通りしてそのまま待合室へ。

とりあえず待っておけ、という有難いアドバイスを無視して、何度も窓口に催促しにいく。
「ジャパニーズはここにいますからね~」と念を押しておかないと、忘れられるっていうのがここのルールだ。

それにしても遅いぞコラ。もうかれえこれ2時間は待っている。

しかしどうだろう。窓口で対応してもらって人たちがみんな暗い表情をして戻ってくる。
また何か問題発生なのか。気になって近づいて話を聞いてると、「ビザのスタンプがまだ届いてないから、月曜にまた来て下さい」
ということらしい。

まだ届いてなかったのか..
おいおいおいおい、本国からラクダにでも乗ってノコノコ運んでるんじゃあるまいし…(いや、まさかそうなのか!?w)
とにかく、どうなってるんだこの大使館、いやアンゴラ本国は。

そして俺らの番が来た。

窓口の女性
「ボスによれば、ビザは受理されました。でもスタンプがないの..」

「スタンプの件は知ってます。それより本当に受理されたんですか?」

「うん、ボスが言ってたから..」

あまりにも不確かすぎる、ここは直接ボスに確認しよう。
さらに30分後、ようやく、中ボスのセルジオ氏が出てきてくれた。

そして、前回同様、招かれて部屋に入る。

「ハロー!」

(あれっ、見るからにばつの悪そうな表情をしている。まさか…)

セルシオ氏
「ぉ、おう。ハローハロー…」

自分
「それでさっき聞きましたけど、ビザは受理されたんですよね!月曜にくればもらえるって!?」

セルジオ氏
「それが、実はまだ本国から返事がないんだよ..明日にはくると思うんだけど..」

へ?じゃあさっきのは何だったの?まぁいい、

「とにかく結論は明日なんですね。電話しますね」

というわけだ。またしての結論は先延ばしになったが、ここまできたら取れるまで粘るしかない。

ホテルに戻って、作業しておわり。

(頼むから出てくれよビザ…)

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