2013年11月22日 林 季一郎

40℃の高熱で地獄の漂流生活

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■11月16日 午前3:00

あまりの寒さに起きてしまった。

涼しい~と思ってたハンモックも、夜中になると寒すぎる。。。

 

急いで船内に移動して、椅子に横になって寝たが

しかし、すでに手遅れだったようだ。

完全に体の調子がおかしい。これはまさか…

 

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頭が痛い、体の節々が痛い、寒気がする。

そして何より熱っぽい。

 

だぁああーーー!風邪引いた~~!!

 

まさに最悪すぎるタイミング。

しかも怖いのが、どうもこの症状が

アフリカのガーナでマラリアになった時と全く同じだということ。

 

マラリアというのは、一度かかると完全に完治するまでに10年くらいかかる。

そしてその間、体調を崩したりして免疫が落ちると、マラリアが再発するのだ!

 

そして何より一番怖いのが

症状が風邪と似ているため、甘く見てしまい死に至ること。

しかもしかも、運悪いことに、マラリアの薬は全て車の中に置いてきたinパナマ!

 

ん~かといって、ここで船の人にマラリアって言って

船を下ろされてしまったら、さらに日数をくってしまう…

 

IMG_1280

(自分の新しい寝床。客室の椅子)

 

そして悩むこと1.5秒。

 

自分:「あの~体温計ってありますか?」

とりあえず体温を測ろうと元軍医さんに聞いてみた。

 

元軍医さん:「ん~ないな。どうした熱でもあるのか?まぁ船酔いだろ♪」

そんな軽いノリであしらわれて、仕方がなく朝飯のテーブルにつく。

 

IMG_1281

IMG_1282

 

でも、さすがに何も食べる気にもなれず

再び暖かくなった外のハンモックで休むことに。

 

IMG_1283

 

ちなみに、昨日出発するはずだったフェリーは

燃料のディーゼルがまだ届いていないらしくまだ出航してない。

目の前には、昨日と変わらずカルタヘナの高層ビルが立ち並んでる。

 

IMG_1284

 

しかし、一向に体調はよくならない。

しかも、体温がどんどん上がっていくのが自分でもわかる。

これはヤバいということで、軍医さんにヘルプを申し出る。

 

自分:「やっぱり熱があるみたいです。。」

軍医さん:「そうか。それならこれを使ってみなさい。」

 

そう言って差し出されたのは

まさかのさっきないと言われた体温計!

あったんかーい!

 

そして、結果は39℃。

ほら見ろ、だから船酔いじゃないんだって~!

 

軍医さん:「ふむ。確かにそうだな。まぁもうしばらく様子を見よう。」

自分:「え、様子を見る?」

 

ここで船を下ろされるのを覚悟で自分がマラリア持ちであることを説明した。

すると…

 

軍医さん:「ん?マラリアって何だ?」

 

ま、まさかすぎるよーーー!

というよりコロンビアにはマラリアはないのだろうか。。

 

しかし、様子を見ると言い張る軍医。

とりあえず、一時間後に再度体温を測ることに。

 

そして、一時間後の結果は…40℃

 

ほら見ろ!言わんこっちゃない!

40℃って結構やばいよね!ね!

 

そして、39℃、40℃と小数点以下がないテキトウさ。。

 

すると、おもむろに部屋に戻って何かを取ってきた軍医さん。

そして、これを飲めといって手渡してきたのを見ると

 

IMG_1286

 

ん?なんだこのいかにも怪しげな錠剤は。

 

「DOLEX GRIPA PLUS」

 

意味が分からない。

あ、一つだけ読める部分を発見!

 

「EXTRA FUERTE」

 

≒(とどのつまり)

 

「スーパー強力!」

 

うん。これ絶対ヤバいやつだ(笑)

でも、コロンビア軍医が言うんだし、ということで飲んでみた。

 

すると、1時間後。

 

マジで回復した!

 

しかし、4時間後。

 

また悪化した!

 

そしたらもう一錠飲めという軍医さん

 

そして一時間後

 

また回復した!

 

しかし、やはり4時間後には悪化…

 

ここで冷静に思った。

 

これやっぱりマラリアじゃないか!?

 

それを軍医さんに伝えると

軍医さん「いや、マラリアはよく知らんが

この薬はなんにでも効く最強の万能薬だ。」

 

いや、そんなものがあったら

今頃、世界は平和になってるからね!

 

とりあえずマラリアの怖さを説明。

マラリアは、発症したらすぐに薬を飲まないと危ないんだよ!

しかも、その薬を飲んでも3日以内に病院で治療を受けないと死ぬんだよ!

 

駄目だ。若干もうろうとしてきた。

よし、こうなったら仕方がない。

明日になっても熱が下がらなかったら、パナマ渡航を諦めて病院に行こう。

 

そして、肝心の船はというと

まさかの今日もディーゼルが届かず、出航しなかった。

潮に任せてただぐるぐる回転し続ける、我が漂流船サンブラス号。

 

さぁ、どうなるの俺のパナマ渡航!?

 

 

翌日、事態は予想外の展開を見せはじめる。

もううんざり。。。

 

 

ラストに向けてお願いします!

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