2013年4月15日 林 季一郎

アフリカ最後の国、南アフリカに入る

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7時半に起きる。適当にトイレを済ませ、そのまま運転席へ滑り込む。
昨日のうちにかなり進んだとはいえ、まだ国境までは140kmほど、早く進もう。

単純計算で、一日の二人の生活費が2500円ほどだとして、2日帰国が遅れると、それでもう5000円のロスだ。かといって、出費を抑えろと言われても、どうしても我慢できない自分。だから、今はとにかく早く日本に帰国する必要があるんだ、さぁ急ごう。

後ろで寝ていた隆が、助手席へと滑り込んできたところでエンジンをスタート。昨日と同じく、ハンドルをきる度に、振動と同時にウーンという嫌な音が車内が聞こえてくる。このまま運転しても、大丈夫だろうか。不安だが、しょうがない、多分大丈夫だろう。

国境までは、砂漠が続く。それでもナミブのような砂漠じゃない。長さ数センチの草が所々に茂っているし、そこら中に岩がごろごろしてる、いわゆる岩砂漠だ。窓から遠くには、岩肌を露わにした小高い丘が波打つように続いている。

2時間ほどで国境に到着。ここもやはり荒野のど真ん中といった感じで、なかなかの壮観な景色だ。

そして出国、入国手続きとも、5分くらいで終了。さすがに信じられず

「え、もう終りですか?本当終わりですか?」と何回も聞き返してしまう。

なんたって、これまで国境通過といえば、2、3時間かかるのは当たり前、悪い時には5、6時間はかかってた。今思えば、何だったんだよあれは。まぁ、感心することもない。これでようやく普通に戻っただけだ。

南アに入るとさすがに道路はいい。運転を隆に代わってもらったので、少し景色を見る余裕ができる。ほ〜これはなかなかいいところのようだ。それに何と言っても、涼しい!いや寒い!最高だよ〜!

「ねぇ、寒いのと暑いのってどっちが好き〜?」

そんなの即決だ。寒いのに決まってるだろ。笑わせるな

暑さからは逃げることができない。どこにいても全身から噴き出す汗。全身を覆う謎のかゆみ、寝れない夜。思い出しただけで、気分が悪くなるよ。

とにかく、ようやく生きるのが楽になった。それだけで旅は数十倍楽しくなる。

というわけで、今日は俺の24歳の誕生日。さすがにパンで夕食もさみしすぎるので、安いレストランで南アフリカのワインと肉をくう。どっちも安いんだ、ここでは。ガソリンスタンド横の駐車スペースで車中泊。おやすみ

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