ドンドン!窓を叩く音ではっとして目が覚めた。恐る恐るカーテンを開けると、知らないおじさんが、ここは駐車禁止だからどけろと言う。ちょっと怒り気味でこわい。朝っぱらから心底めんどくさいが大人しく車を移動し、そのまま昨日のカフェへと向かう。もう朝8:30だというのにまだ空はどんよりと暗い。雨雲のせいだけじゃない。村でもそうだったし、この辺りはどうも太陽の動きが違うのかもしれない。確かめようもないので深く考えてもしょうがないが
12時前までipadでアフリカことを調べながら、実家と連絡をとってイエローカード(黄熱病の予防接種証明書)の再発行について打ち合わせる。よし、これでだいたい決まった。あとは、コルテス村にもどって郵便が届くまでの1週間をゆっくり過ごすのみだ。またアフリカ入りが遅れてしまうが、当面合流予定もなくて急ぐ必要のない今、また村にいけると思うと少しうれしい。それでも、ここのところ続いている漠然とした不安は消えない。
これまではあまり感じることのなかったアフリカへ入ることへの不安。一度日本に帰ったことで、ここまで旅の中で蓄積されていった旅慣れからくる自信がリセットされた気がする。まぁ根拠の無い自信はないにこしたことはないだろう。それでもこっからは情報も極端に少ない、まさに未知のエリアに入るわけだ。「道のない国コンゴ」、「ATMが国に一台しかない国」。ほう、なかなか面白そうじゃないか。これまで味わったことのないスリルと高揚感。テレビゲームとか、ディズニーランドとはここは違う、中にいるのは本物の自分なわけだ。不安の裏側にあるこのワクワクが時たま表に出てくるが、今は不安を抱いていたほうが身のためだ。とにかくだ、これまでの論理が通じない大陸、これが、ただの勝手な先入観で、実際は本当にいい所じゃん!だとといいのだが…
車に戻り、村にむけて出発する。隆はまだ後ろで寝袋にくるまって寝てる。途中から山道に入ったところで起きてきた。そこから30分ほどで、見慣れた白い村が現れた。もちろん、そのままネットのあるサンドラカフェに向かいそのままアフリカ調べに入る。しかし、ここでツイッターで「黄熱病の予防接種をもう一回打てばいいのでは…」というメッセージが入る。むむむ、確かにそうだ。調べてみると実際にそういう人もいるらしい。よし、そうと決まると話は早い、モロッコでもう一回打つことにして、明後日にはアフリカに入ろう。
とりあえず、ついにアフリカに入る日取りも決まり今日のところはここで就寝。