2013年12月12日 林 季一郎

単身メキシコに渡った日本男児の夢

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昨夜、突然お会いした隣に住んでいるこーたさん。

27歳にして単身メキシコに飛び込んで建築の勉強をしていました。

 

ホームステイ最終日の今日は、そんな彼に色々と話を伺いたいと思います。

発展途上国で学ぶ苦労や危険、それでもメキシコで学ぶ理由

さらには将来の夢など、色々と興味深いことが聞けたのでシェアします♪

 

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■11月4日 朝

 

 

僕らのホームステイ最終日、出発の朝ということで

よしきさん、こーたさん達と朝ごはんを食べにいきます。もちろんタコスを(笑)

 

 

こーたさんは、去年(2012年)大阪の大学を卒業し

今年から、よしきさんの母校の大学で建築の勉強をしている。

だから、歳は離れてるけど、二人は先輩後輩関係なんです。

 

それでは色々気になることを聞いていきます!

 

 

(やっぱり本場のナチョスは美味い!ソースが違うのかな~)

 

 

メキシコで学ぶ理由

 

- どうしてわざわざメキシコで建築を勉強してるんですか

 

実は僕の父親も建築家なんですよ。

それで3年前にここで講演をしたんですけど、その際に

元々友人同士だったここの学長と話がすすんで、ここで勉強することにしたんです。

 

それでメキシコで何がしたいかって言うと

ここの人間が建築からどういう影響を受けるかをしりたいんですわ。

この国にはマヤやアステカなど長い歴史があります。

今も続いている昔ながらの暮らし、そこから学ぶことはたくさんあります。

 

だから別に、メキシコ風の家を作りたいわけでは全くないんです。

 

(↑メキシコ風建築?)

 

-なんだか聞いてると文化人類学みたいですね

 

でも結局、人間の営みの基礎となるのは家ですからね。

そこから人が受ける影響は大きい。

 

それに、僕は今の日本にあるような

画一的な一戸建て住宅に興味がないんですわ。

 

そもそも、どうして住む人が決まる前から家を作る意味がわからない。

普通、家やアパートって建て始めてから、入居者を募集するじゃないですか。

でも、建築ってものは住む人に合わせて設計しなきゃいけないと僕は思うんです。

 

 

 

環境の悪さを言い訳にしない

 

-メキシコに来てみてどうですか。大変じゃないですか

 

最初来た時はビックリしましたよ。

とにかく周りの学生もモチベーションが低い(笑)

 

ここは州立大学で年間の授業料も5000円くらい。

だから貧しい家庭の子達が多いんです。

今メキシコは不景気で大学まで出ないと職が見つからないということもあって

とりあえず、大学に入っておこうという子たちが多い。

 

それに設備の面でも日本の大学とは天と地の違いがあります。

図書館なんて、家の一部屋分くらいの大きさですから(笑)

本が少ない。。。

 

だから、学長に直談判したんです。

 

「普通に授業を受けるだけじゃ、僕がここに来た意味がない。

メキシコの建築と生活を実地で勉強したいんです!」

 

で、今は毎週末、学長家族と一緒に

各地の村や農村などを周って、色々勉強させてもらってます。

 

どんな環境にいても、結局は自分の意思次第ですからね。

 

 

-スペイン語ペラペラですよね。どこで覚えたんですか

 

スペイン語は完全にゼロの状態だったんですわ。

でも、日本人が全くいない環境に1年もいたら、自然と話せるようになります。

 

大学ではスペイン語の授業もありますし

建築の授業での発表もや卒論も全てスペイン語ですから、もうやるしかない。

 

 

 

メキシコの治安の悪さと建築の関係

 

- やっぱりメキシコの治安は悪いですか

 

治安はめちゃめちゃ悪いですよ。

 

先日もバーで飲んでたら、近くでバーン!!と発砲事件があって

その瞬間、「みんな隠れろー!!」って感じで店内のテーブルの下に隠れましたからね(笑)

日本ではあり得ない。本当に映画の中の世界ですわ。

 

それに、この間はたちしょんしてた警察に連行されて罰金盗られました。

そんな法律はないんですけどね(笑)とにかく警察は腐敗してますわ。

 

でも、治安が悪いからこそ、メキシコの建築は独特の構造になってるんです。

家の周りの塀は高く、とにかく道路に対しては閉じた設計になってます。

 

でも、中に入ってみると、以外にも中は広いんです。

大きな中庭があったりと、外に開いてない分

中で楽しめるようになっているんです。これは面白いですね。

 

 

 

日本とメキシコの国を越えた夢

 

- ここを卒業したらどうするんですか

 

当分はメキシコで働こうと思ってます。

僕にはやりたいことがあるんです。

 

日本とメキシコの両方で活躍する建築家になること。

 

だから、ここを卒業したら、ある尊敬するメキシコの建築家のもとで修行します。

まだ修行させてもらえるかどうか分からないですけどね(笑)

とにかくそれが僕の夢なんです。

 

 

※こーたさんの話は以上!

 

 

編集後記:話を聞いて思った2つのこと

 

話を聞いていて思うことは

とにかく、こーたさんの建築に対する情熱が半端ないこと。

そんな様子を見ていて思ったことが2つあります。

 

1.自分で選んだ道だからこそ頑張れる

厳しい環境にいながらも、さも当然のように勉強に励むこーたさん

何でそんなに情熱を持って、向上心を維持し続けられるのかと思えば

おそらく、これが自分で選らんだ道だからではないかと思います。

 

周りから与えられた道でもなく、世間体という手垢のついた目標でもなく

自分から進んで選らん道だからこそ、常に向上心を持って取り組むしかないんだ。

彼の真っ直ぐな言葉の裏には、そんな強い思いがあるような気がしました。

 

やはり、明確な目標と持つのと持たないのとでは

成長のスピードがまるで異なってくるのだと思います。

自分もきちんと今後のことを考えないと!となりますね。。

 

2.飛び込むから準備が整う。

特にスペイン語の話を聞いていて

本当にゼロからメキシコに飛び込んでいることにビックリしました。

 

準備を整えてから飛び込むのではなくて

飛び込むから、準備が整うというのだという言葉もありますが

まさにそれを実行されています。

 

でも、この考え方には凄く共感できるんですね。

次元は違いますが、車で世界一周するにしても

本当に毎日が不確かな状況で進んでいるんです。

 

生の情報なんてネット上にはないですから

国境を車でどうやって越えるのか?世界中にガソリンスタンドはあるのか?

知らないことばかりで出発。

 

でも、案外行ってみれば何とかなるもの♪

逆にこんな環境にいると、問題は起きたら対処するというスタンスでないと

すべてのことが心配になってしまい、身が持たない(笑)

 

準備も大切ですが、思い切って飛び込んでみるのも手かもしれないですね。

飛び込むからこそ、準備が整うのかもしれません。

 

 

(左から、こーたさん、隆、よしきさん、自分、オリビアさん)

 

(こーたさんのバッグと勉強ノート)

 

朝食後は、出発する前に、よしきさんご兄弟のお父さんの家にご挨拶に。

そしたら、めっちゃ大切そうに飾ってあったメキシコの国旗を頂いてしまいました♪

 

 

こんなのもらっていいのかな。。。汗

 

 

そして、出発!

短い間でしたが、皆さんお世話になりました!

お陰でコロンビア以降急低下していた旅へのモチベーションが復活しました!(笑)

 

 

ということで、明日は世界で3番目に大きいピラミッドのある

世界遺産テオティワカンに行ってみようと思います!

お休みなさい。

 

 

最後に切実なお願いがあります。

最後まで読んで頂いて、本当に有難うございます(^^)

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