エアコンの効いた室内。本当に久しぶりに快適な朝だ。
今日は特にすることもないので、ホテルにネットを使いに行く。
夕方までに溜まっていた作業を片付け、時間ができたので今後のことを考えてみた。
俺「はぁ、やっぱり金が足りないよな〜。隆、これちょっと見てみてよ。かなりヤバイかも」
隆「………。」
さらにネットを調べていると、衝撃的な情報がでてきた。南アからアルゼンチンまでの車の輸送で当てにしていた直行便が無くなったという。え、嘘だろ…….。他経由でいくとなると、期間が2ヶ月！？、費用が40万円！？って…..
それだけで、延長分の生活費、輸送代、それに延長分する保険代とかで軽く70万くらいは増えるぞ。そしたら不足分は….。考えるだけでも恐ろしい
俺「もしかしたら、この期間に一回帰国して、スポンサー集めとか、バイトとかした方がいいかもな」
隆「それは嫌だよ。これ以上期間がのびるのはマズイでしょ。とにかく早くゴールに行くべきだ。」
俺「まぁな。でも、仕方がなくないか。今のままだと、どんなに急いでも絶対ゴールまで金がもたない。」
隆「それなら、南アから中米辺りまで船で輸送して、その間に俺らはバックパッカーになって、アルゼンチンから北上するのは？かなり期間は短縮できるはず」
俺「それは確かにそうだけど….。でも俺らの旅の趣旨からあまりにもズレちゃうよ。」
隆「なら、南アでデリカを置いて行って、アルゼンチンで車のを買い直すのは？早いし安いんじゃ？」
俺「そんなことできるか？難しいだろ。何より、色んな人にの想いが詰まったデリカでゴールすることに意味があるんだ。LOOKはもう俺らだけのものじゃないと思う。もちろん俺も最後までデリカで行きたい」
隆「じゃあどうする？」
結局この日は結論が出なかった。とりあえず、南アまで急いで、実際の船輸送の期間と費用が分かった時点で考えることになった。でも、おそらく一時帰国は避けられないのではないだろうか…
その場合、中間報告とか合流説明会みたいなのも出来たら逆にいいんじゃないか。
でも、また帰ったとなれば、応援してくれている人はどう思うだろうか。
「なんだよ、世界一周といいながら帰ってばっかりだな」と思われるだろうな。
「そもそも計画が甘すぎたんじゃないのか」と言われるのだろうか。
そう思うと、怖い。でも、何とかするしかない。俺らは必ずゴールまで行くし、そのためにはここを凌ぐしかない。
そう思うと、急にやる気が湧いてきた。これくらいの障壁があった方が面白い。おやすみ
