2012年5月15日 林 季一郎

【隆日記】初カジノ

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“カズべガス”この街をかのラスベガスと比較して称するのは少々強引かもしれない。アルマティーから車で一時間弱のこの街カプチャカイは、カザフスタンで唯一カジノが許可されていて、昨今リゾート地として急激に開発が進んでいる。数年前まではアルマティーでカジノが許可されていたそうだが、風営法の規制でその場を何もないカプチャカイに変更したので無理もない。ネオンきらめく街並は確かに豪華できらびやかだが、メイン通りを外れればやはりただの田舎町で、カジノ街として洗練されてないというか強引というか・・・まぁそんなことはたいしたことではない。なにより今日初めて僕はカジノを体験する。

 せっかくカジノ街に来たのだから一番豪華なカジノへ行こうとASTORIAという巨大な建物を選ぶ。入り口が開くとそこはまさにカジノという期待通りのまばゆい光にもてなされる。しかしながらやはり高級カジノなのか受付で一人500ドルをコインと交換する必要があることが判明し、しかたなく撤退。もちろん使わなかった分は返ってくるのだがさすがに1000ドルは恐ろしい。次は程々なレベルのカジノに移動するも結局一人500ドル必要だった。まあどこも同じなのかと流れに任せこのカジノに決定。しかしドルをおろす過程でキャッシュカードが一時的になくなるというトラブルが幸いとなり(結局ATMの下に落ちているのを翌日清掃員が発見してくれた。テンションあがって気が緩んでいたのだろう)、どうしようもないのでなんとか二人で500ドルで通してくれた。あとは一発当てるだけだ!

なかではルーレットやらポーカーやらスロットやら様々なタイプのゲームが用意されていたが僕らができるのはルーレットのみ。周りはカザフの人か中国人が多く、日本人の若者はかなり浮いていた。早速ルーレット台に座って様子を見る。当然ルーレットなんてやったことがないので正直かなり緊張していたが、1から36まで割り振られた区画内に1ドル分のコインを置いていき、後は転がる玉が止まるのを待つだけなのでルールはいたって簡単。だがいざやってみるとコインは減っていくばかり。なかなか調子が出ない。カジノ内は豪華な料理が食べ放題飲み放題なので一旦腹ごしらえに。

 ルーレットは焦らず自分のペースを保てたらいつか勝てる波がくる。二回戦目は絶好調で自然と葉巻をくわえたおじさんがたが集まってきて同じ台でプレイすることに。カザフの富豪と中国の成金に囲まれる異様な雰囲気のなか、それでも僕の集中力は続いていた。僕の選ぶ数字の上に富豪達もかぶせてきたりして気分が良い。それが当てればハイタッチ。気づけば失ったコインを取り戻し、絶不調のきいちにあげるほどに。カジノってこんなに楽しいのかと食べてはプレイ、飲んではプレイと結局夜通し居座ったが運はそう続かないもの。二人あわせて100ドル使ってしまった。まあ温かいシャワーが出なかったり毎日節約生活を繰り返す中でたまには豪華に遊ばないとね。

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