ここの街から隆は電車でロンドンへ向う。だから、増井さんを拾い、隆を降ろし、二人で一気にオックスフォードまで南下する。
運転しながら、この間のキャンプファイヤのメッセージが脳裏に浮かんできた。この一ヶ月あまり、やりたいと思って温めてきたものがいくつかある。これからそれらをやっていこうと思う。どうなるか分からないし、文句言われるかもしれないけど、 LOOK的には間違ってないと思うし、今はどう転がるか分からない事をやりたい気分だ。
そんなことを考えていたら、4時間があっという間にすぎオックスフォードに入った。街に入った途端、 一気に雰囲気がかわる。とにかく若者がうじゃうじゃだ。学生だけじゃない、なぜか家族ずれなどに観光客も多い。 増井さんと別れ俺はスタバで作業を。隣ではオックスフォードの学生らしき人たちが必死に教科書みたいのを読んでいる。 今までは遠い世界なもんだから、オックスフォードの学生はさぞやすごいんだろうな~とか思ってたけど、案外来てみれば普通の学生だ。 負けねぇよ。
夜はひさしぶりに一人の車内。考えてみれば、出発してから、 いや出発する前からか、隆とは毎日一緒なわけで一人はひさしぶりだ。そう思うと急に不安になった。あれ、今までは気づかなかったけど、海外で一人ってこんなにさみしいもんなのか。一人で世界一周なんて、 俺には無理だな。二日で限界だ。それに気づけただけでも今回の経験は良かったのかもしれない。