2013年12月3日 林 季一郎

国境の賄賂はパンツで逃げる

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昨日は「車で世界一周したら、考え方がこう変わってた。」

ということを書きました。

 

が、その間も中米を北へ北へと走り続けるデリカと僕らは

ついに今日はホンジュラスという国の国境へとやってきました。

しかし…腐敗の進む国境で、まさかの賄賂要求!

 

やっべ~、どうしよ~~(涙)

 

 

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■11月23日 ニカラグア2日目

道端の食堂で朝食を済ませます。

 

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うわ、なんかめっちゃ大盛りで出てきた。

ご飯、バナナチップス、豆、サラダ、豚肉の塊で計150円。

この辺りでは、豆とバナナチップスは鉄板らしいです。

 

そして海岸沿いを走り続ける僕ら。

 

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時々、牛の大群に遮られたり。

ここでは「動物 > 歩行者 > 車」の優先順です。

 

それにしても遅っそい!!!

ってそこ!道路で糞してんじゃねぇよ!!笑

 

しびれを切らした他の車が強引に群れに突っ込んでいきました。

 

ゴン…ガツン…ボコ….モォ~~~!

 

え、マジかよ…

さすがに僕らは牛が通り過ぎるのを待ちます(笑)

 

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あ、日本だぁ~!

 

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見覚えのある日の丸が突如出現。

へぇ~、この橋は日本の援助で作られたのね。

 

で、このあと所どころで日本援助の橋がありました。

というか、メインの橋10こくらいは、全部そうだった…

 

ちょっと誇らしい気持ちで橋を渡っていくと

ついにホンジュラスとの国境に到着です。

 

しかし、問題はここから始まります…

 

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無事、ニカラグアの出国手続きを終えて

橋を渡って、ホンジュラスの入国手続きをしようとした時のこと

 

自分:「はい、パスポートです。」

 

無言で受け取って、スタンプを押す担当官。

そして、押し終わったパスポートを横にのけて

こちらに向き直って言う。

 

担当官:「はい、それじゃあ1人入国税3ドルです。」

 

やっぱりか!

実は中米に入ってから、基本入国税みたいのを取られるんです。

しかも外国人だけ…(or 俺らだけ?)

 

でも、問題はそこじゃない。

 

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自分:「あの、お金持ってないんですけど…」

 

はぁ?みたいな顔でこちらをじーとこちらを見つめる担当官。

でも、ないものはしょうがない。マジでお金が1ドルちょっとしかないんだから。

 

というのも、一つ手前の街のATMで下ろそうとしたのに何故か使えず

ここの国境にあるATMも使えず、で、ここまで来てしまった。

 

なんでお金をもっと大量に持っておかないんだ!?

 

いや、もう銀行の残高が少なすぎて

たくさん下ろそうとして「残高不足です..」みたいに表示されると落ち込むので

少しずつしか下ろしてないんです(笑)

 

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まぁ、そんな言い分が通用するはずもなく

 

担当官:「なら、入国はできない。パスポートも没収だ。」

 

ということで、いったん自分だけがニカラグアの国境に戻って

そこにあったATMでクレジットのキャッシングを試してみよう!

 

 

隆のクレジットカードも借りて、デリカで再び橋を渡ってニカラグアへ入った。

しかし、渡ってすぐのところの軍の検問で止められた…

 

軍:「何だお前は?また戻ってきたのか!?」

自分:「お金がなくてATMで引出にきました。」

 

軍:「ここを通りたいなら、金を払ってもらう。」

 

どっひゃ~、なんとあからさまな…

 

自分:「いや、一瞬戻るだけですよ!」

軍:「駄目だ。ここは絶対に通さない。」

 

自分:「でも、今はお金がないんですって!!」

軍:「なら、ここに車を止めていけ。」

 

面倒くせぇ~。でも仕方がないのでここから歩いてATMに向かうことに。

後ろを振り向くと、人質のデリカをライフルを持った男たちが

興味津々に取り囲んでる。

 

ATMに着いた。

 

隆のカードを入れる。

 

「暗証番号を入力して下さい」と出た。

 

 

あ…

 

隆に暗証番号聞くの忘れてた(笑)

 

 

結局、自分のカードは全滅で使えず

最後ののぞみをかけて、隆に暗証番号を聞きに再びホンジュラスに戻ることに!

 

 

車に戻ると、すぐに軍人たちが集まってきて

「おい、金はどうした?」と問い詰めてきた。

 

自分:「いや、下ろせなかったんだよ!また戻ってくるから待って!」

 

何とかその場をおさめて、再び橋を渡って隆に番号を聞き、また戻ってきた。

すぐに軍人に囲まれる。

 

自分:「だから、これからまたATMに行くんだよ!」

 

しかし、結局隆のカードも使えなかった。

やばいな~、どうすればいいんだよ~(泣)

もうすでに日も暮れ始めている。

 

 

まわりにはライフルを持った軍人たち。

向こうには、国境を通過する外人目当ての物乞い達がうろうろしてる。

これはどうにかして、早く脱出しないとヤバい…

 

そんな時、入国管理棟の向かいに古ぼけた

「DUTY FREE SHOP(免税店)」という看板が見えた。

 

あっ!これはひょっとしたら…

 

クレジットカードで100ドルくらいきってもらって

そのうちの80ドルでもいいから現金でもらえたりしないかな??

 

 

恐る恐る建物に入ってんみた。

 

がら~んとした店内、

地面にそのまま電化製品や高級そうなチョコが置かれてる。

普通、空港にある高級そうな免税店とはほど遠い営業スタイル。

 

誰もいない店内。

奥のカウンターで暇そうにしていた店員さんに思い切って聞いてみた。

 

自分:

「あの~、クレジットカードを使ってですね。

100ドルあげます。その代り90ドル下さい!」

 

さすがに意味が分からない様子のお兄さん。

それでもジェスチャーで何とかこの窮状を訴えると分かってくれたようす。

早速、カードをきってもらい、なんとそのまま100ドルくれた♪

 

ラッキー!ありがとうお兄さん!

よし、すぐにホンジュラスに戻ろう!

 

と、ここであいつらの事を思い出した。

そうだ、軍人の賄賂が待てるんだった…

 

もちろん一円も払うつもりはないから

どうにか切り抜けなきゃいけない。

 

考えた末に、パンツの中に100ドルを突っ込んだ。

 

そして、勢いよく外に飛び出す。

とりあえず、下ろせなかったフリをして切り抜けよう。

 

 

車に戻ると、やっと来たかという感じで

すぐにまた3、4人に囲まれた。

 

ここは先手を打たねば。

落胆している感じを全面に出しながら。

 

「ここのATMは一体どうなてるんだ!?全くお金が下せないじゃないか!」

と少し逆切れしてみた。

 

しかし、免税店に入るところも見ている彼らは信じようとしない。

 

次に、そばの石の上に腰かけて、5分くらい頭を抱えてみた。

あ~、一体俺はこれからどうすればいいんだよ~

 

すると、少しずつ軍人たちも同情を示してきた。

お、これはいけるか!?

 

自分:「もう仕方がないから、向こうにいる友人を迎えにいって

ニカラグアに戻ってくるよ。」

 

その時にちょうど大型トラックの列が検問を通りかかった。

軍人たちがみんなそちらに行った。これはチャンス!

 

すぐに車に戻り、そのトラックの列の反対側に回った。

そっち側は、検問からも死角になっていて見えないのだ。

 

そのまま一気に国境線の橋まで走る!

検問の人たちは誰も気がついていない!

 

橋の入口に重装備をした軍人が一人立っている。

しかしここを抜ければホンジュラスだ!

 

さすがにこのド派手な車を見逃すはずがなく

すぐに気がついてジロジロ見てくる。

 

笑顔をフル動員して、ついでに手もふっておいた。

 

こわばっていた向こうの表情が一瞬ニコっとした。

 

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ホンジュラスに入国。

最後の橋も、やはり日本の援助で作られてた。

 

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ふぅ~、今日も走り続けて疲れてきました。

おやすみなさい。

 

明日は、「車で世界一周したら、考え方がこう変わってた」の続きです。

 

 

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