2012年12月20日 林 季一郎

ビザのために前夜から入口の前で寝る

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予定通り7:30に目覚ましは鳴るが、もう少しだけ寝る。
昨夜のうちに、りかさんが待ち順リストに名前を書いておいてくれたんだ。だから今日はその順番になる頃に大使館の入口にいればいいはず。

それでも寝つけず、結局8:30頃に入口に様子を見に行くことにした。
といっても車から100mも離れてないところなので、ここからでも入口付近の混乱ぶりが見て取れる。あぁ本当にうんざりだ。
そして、入口付近に立ってるおじさんに聞いてみた。

「今、何番まで進んでますか?」
「ん、今日は待ち順リストはないよ。今日はこれさ」と言って、手に持っている青いプラスチックの番号札を見せてくれた。

ほう。これは不可解なことになってきたぞ。確かにりかさんは昨日待ち順リストに書いたはず。でも現に今見せられたものも本物のようだし…

もう少し他の人にも話しを聞いてみると、やはり待ち順リストは「no exist!」、存在しないらしい。
さらに聞いていると、どうやら朝方にも、別の待ち順リストが出回っていたらしく、それに書いたという人が抗議している。
「俺の順番はどこいったんだよ!」という具合だ。俺はというと、もう抗議する気力すら残っていないので、しばし呆然と混乱を外からみている。

昨夜出回った待ち順リスト①、今朝出回ったという待ち順リスト②、そのあと配られた番号札、何もなく列にきちんと並んでる人たち、
それぞれが自分達の正当性を主張して大混乱だ。秩序は既に失われ、誰も申請できる状況ではない。しまいには全てのリストが無効になり、
押し入った者勝ちの実力勝負だ。あぁ、またいつもと同じ展開か..

予想通り、怒った大使館側が一方的に窓口を閉ざして、本日の戦いはこれにて終了。アホくさ
それでも諦めのつかない男は、「俺にみんなの申請用紙を預けてくれ、直談判してくるから!絶対うまくいくから!」と言ってみんなから用紙を集めだした。
何を考えてるんだ、そんなことをしているから、窓口を閉められたんだろうが!!!
うまくいくはずがないだろ…案の定何も起きず、みじめそうにみんなに用紙を返却していた。

さて、どうしようか。とにかく明日の申請を逃したら、次は土日を挟んでしまう。それに、今日の感じだと今日で申請出来なかった人たちが大挙して押し寄せるはず。
しかも聞いたところでは、今が母国への帰国ラッシュで特に混雑してるらしい。要するに明日がピークなんだ。本当にタイミングの悪い時に来てしまった。とほほ

とりあえず、カフェに戻って作業をしてから散髪へ。
負の連鎖を断ち切るための散髪が、気づけば坊主のようにされてしまった。負の連鎖は続くらしい。

夜9時、食事を済ませ、いざ大使館へ。絶対に引くことの出来ない戦いが始まるんだ。
大使館に着くと、暗闇の中で、既に人だかりができているではないか。

車を止めて、明日の運転に備えて寝るりかさんに代わって、俺が列に並ぶ。
どうも今日にかける意気込みは、みんなすごいものがあるらしい。入口の前に段ボールを敷いて、その上で毛布に包まって堂々と寝ている。
普通に考えてありえない光景だ…いや、感心している場合じゃない、俺も並ばねば!

寝袋を持ってきて、包まりながらひたすらじっと耐える。いつ何が起きるか分からない、寝ることはできないんだ。
隣のアメリカ人と話したり、セネガル人のマットの上で一緒に横にならしてもらったりしながら耐えるも深夜1時ともなると睡魔が襲ってくる。
さらにここにきて、フランス人カップルが、アフリカの楽器で絶妙に眠気を誘う、ゆったりとしたメロディーを奏で始めた。ずっと演奏しながら旅をしているのだろう。

そして、気づけばみんな寝始めたので、深夜2時頃俺も寝る。

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